サポートデータ
InGaN素子を搭載した製品は、静電気放電や電源のOn/Off時などのサージ電圧に対して非常に敏感な性質があり、
素子の損傷や信頼性低下を引き起こすことがあります。損傷した製品は逆電流(リーク電流)が著しく大きくなったり、
順方向における低電流領域の立上り電圧が低下し発光特性異常を示します。
当社InGaN製品は、EIAJ ED‐4701/300試験方法304(HBM : C=100pF、R2=1.5kΩの人体帯電モデル)における1,000V以上を満足するように設計されており、
梱包形態においても帯電防止材料を使用していますが、製品出荷時の品質を確保するために以下の注意や対策が必要です。
InGaN製品を使用した回路を設計をされる場合には、電源のOn/Off時に発生するサージ電圧が製品に直接かからないような保護回路をご検討ください。
静電気帯電した人体が製品に接触した際の放電や、製品が周囲帯電物から誘導帯電した場合や摩擦により帯電した場合に金属と接触することでおこる放電により、 素子が破壊されることがありますので以下の内容をお奨めします。
帯電した絶縁物を近づけないでください。
製品を不用意に直接金属に接触させないでください。
(製品が帯電していた場合は急峻に電流が流れ、製品を破損する恐れがあります。)
本製品が摩擦されるような工程は避けてください。
製造装置や測定機器など接地できるものは必ず接地しサージ発生防止対策を行ってください。
導電性マット(通常、108~109Ω程度)やイオナイザーなどの除電装置を設置してESD保護区域を作ってください。
リストストラップによる人体アースを行ってください。
通常、リストストラップは感電防止のため1MΩ程度の抵抗が直列接続されています。)
導電性床のもとで導電性の作業服や導電性靴を着用してください。
製品を直接取り扱う際は金属製ピンセットよりセラミック製ピンセットが有効です。はんだゴテを使うときはコテ先のアースを取ってください。
乾燥状態になると静電気が発生しやすくなります。製品保管においては乾燥状態が求められますが、はんだ付け後の作業時においては湿度50%以上をお奨めします。
作業環境としての静電気レベルは、ICなどの静電気に敏感な電子部品と同じ150V以下の環境をお奨めします。
(150Vは代表な値であり、製品によって異なる場合がございますので、別途仕様書を請求のうえご確認下さい。)
製品保管用の容器などは導電性のものをお奨めします。